ドナルド・トランプ大統領。
色々世間では言われてますが、彼は元々は不動産屋。
暴言ばかりが注目されますが、
ペンシルベニア大学ウォートン校を卒業しているエリート。
馬鹿じゃないんです。
で今日のテーマはアメリカの不動産流通システム。
アメリカでは不動産業はエリート産業。日本と違って合理的です。
要点を日本の不動産システムと比較していこうと思います。
不動産情報の公開の仕方
日本の場合
「レインズ」ってやつですね。
不動産会社が、オーナーさんから不動産の売却・賃貸の募集の依頼を受け、その不動産情報をレインズにて登録します。
このレインズは原則、不動産屋さんしか見れません。
日本の不動産屋さんは意図的に掲載しないこともあります。
(不動産屋が物件情報を抱え込み!)
レインズの仕組みは、こちらのサイトで
レインズで不動産検索する方法は? レインズの仕組みについて
アメリカの場合
賃貸は「Open Listing」
売買は、MLS(Multiple Listing Service)
詳しくはこちらで
MLS って何? Relo Redac, Inc.より
まず日本との違いは、不動産屋も一般の人でも閲覧する事ができること。
そして、これらのサイトに物件としてでたものは全て掲載しなければいけないという厳格な規則があります。
従わないと、不動産屋は免許停止、免許取り消しになります。
簡単にまとめるとこんな感じでしょうか。
不動産公開の日本とアメリカでの違い
日本 | アメリカ | |
データベース | レインズ | MLS・Open Listing |
閲覧対象 | 不動産業者 | 全ての人 |
1物件に対しての情報量 | 少ない・簡素 | 多い・詳しい |
罰則 | ゆるい | 厳しい |
保護対象 | 不動産業の利権保護 | 消費者の保護 |
不動産屋は適当だと言われるのですが、アメリカと比べて日本は制度自体が適当なんですね。。。
不動産会社と不動産エージェント
夜の街に繰り出すと「◯◯ちゃんお願いします。」と言いますね。
気に入らないのであれば「チェンジでお願いします。」と言えば、女の子が変わります。
しかし、不動産を買う時・借りる時にそんなこといっても、会社が決めた担当が勝手に出てきます。「お前仕事できないからチェンジ」といっても次の人がちゃんとしている人か分かりませんね。
これが簡単な例え話になるのかな。
日本の場合・・・会社として営業する
日本の不動産屋さんのほとんどが会社として、営業をします。
会社の枠を超えた仕事はできません。クビになっちゃいますのでしません。
第一に会社の利益追求。
仕事の内容は、案内から契約まで引き渡しまで、ローンの手続きや保険のことまで。よく言えば「ワンストップサービス」
アメリカの場合・・・代理人自信が責任を受け持って仕事をする
営業するのは、もっぱら個人。代理人・エージェントということです。
スポーツの世界に例えるとわかりやすいと思います。サッカー選手や大リーガーは代理人をたてて球団やクラブと年俸の交渉をしますよね。
オーナーさんもお客さんも物件を探す前に自分の代理人・エージェントを探すのが先。その後に契約します。
アメリカの不動産会社がする事は、エージェントが働きやすくする営業支援のサポートをするのです。そのためアメリカの不動産会社は売り上げだす優秀なエージェントを集めることが営業になるのです。
一方、日本ではローンの手続き・保証・登記引渡しの手続きを不動産屋さんが行うのですが、アメリカでは別法人・利害の無い機関が行うことになってます。仕事が完全に分かれている、分業されていると言えます。
一言で言えば会社の元で動くのか 個人が全の責任の元営業をするのかの違いです。
日本 | アメリカ | |
不動産会社がする営業 | 物件・顧客あつめ | 代理人集め |
責任 | 会社 | 代理人 |
仕事の範囲 | 広い | 専門的 |
仕組みはそうは簡単に変わらないですが・・・
物件の情報が全ての人に公開されて
営業マンも自分で選択出来て、頼んだ営業マンも自分を第一に優先してくれる仕組みがアメリカの不動産のシステムです。
一方、日本のシステムは問題が多いですね。
「不動産屋は適当だ」と言われるのも納得w
オーナーさんやお客さん双方にとって営業マンを選ぶ事の仕組みがないので、「国土交通省よ。レインズを一般公開のはいいんだけど。もっと根本的に仕組みを変えるべきだろ」と思う部分もあります。
ちょっと自分たちのことに置き換えると
貸倉庫や貸工場やマンションの物件募集。売るにしろ、貸すにしろどこの不動産屋に依頼をするのかは、本当に大事なことです。
不動産オーナーは今までの付き合いがあるから、いままでと同じ不動産屋に依頼するのが圧倒的に多い。
今までと同じ不動産屋でも、全てオープンに広告をしたり正直に商売してくれていれば問題ないと思いますが
今はインターネットで物件を探すお客様が多いので、
物件の広告をインターネットで出来る限りオープンに公開しているのか。
募集看板や現場の掃除などいろいろとやっているのか。
オーナー様も積極的に不動産屋に確認をしないと空きの期間が長くなるでしょうね。
任せている不動産屋が広告をオープンにしないとか、
募集図面を作らないとか
仕事をしない不動産屋が未だにいるのは仕組みに守られている部分が多いのでは。。
両手仲介を考える会社もまだまだ多数あります。(アメリカでは両手仲介できません)
両手仲介ばかり考えている不動産会社は現地の掃除もしない、募集図面も物件の写真がないなど適当な会社が多い感じがします。
本日はここまで。岡本でした。