『借主が滞納してるんだけど、どうしたらいいですか?』
『解約になるから原状回復工事に立ち会ってほしい』
など倉庫や工場を所有しているオーナーさんから様々な問い合わせをいただくようになりました。
相談をしてこられるオーナーさんには共通点があります。
借主と直接やり取りをしている。そしてやり取りの中でコミュニケーション不足で困っている。ということです。
ある日突然、家賃の支払いが止まり、借主と直接やり取りをしなければならなくなった。どうすればいいのかと思い、このブログを見つけてくれるという流れのようです。
今回は倉庫や工場の管理について、まとめてみようと思います。
入居後の倉庫・工場の管理内容とは?
不動産の管理業務は簡単にまとめると下記のことになります。
入居者の管理
1 | 集金代行 |
2 | 賃料滞納への対応 |
3 | クレーム対応 |
4 | 契約更新業務 |
5 | 退去時のクリーニング・修繕 |
建物の管理
1 | 共用部分の清掃・管理 |
2 | 管理組合の運営 |
アパート、マンションの居住用と倉庫や店舗などの事業用の不動産において基本的に管理内容はほぼ同じなのですが、管理という観点を見てみると、
自主管理が多いのが倉庫・工場になります。
倉庫・工場は住まいと比べると出入りがすくないく、入居期間も長い傾向になります。
倉庫や工場の場合、入居者とのトラブルが起こる可能性が低いと言えます。
アパート・マンションと比べると管理業務は楽になります。また倉庫・工場のオーナーさんの多くは賃貸している建物は自己使用していた物件が多い。直接同業に貸していたり、近所の人に貸していたりすることが多く、管理会社に管理を依頼するという文化が少ない傾向にあると思います。
本来は自分で管理できるのがいいのでしょう。
しかし、
何年間も何もなく、家賃がふりこまれていたのに
いきなり家賃が滞り、連絡が取れなくなった。。。。
さあ、どうしますか?
オーナーさん自身がご商売などを経験されていると
借り主さんと直接お話ができる方もいますが
正直、揉め事には関わりたくないですよね。
トラブルに慣れろというのは酷ですよね。
不動産取引や管理業務で私自身が経験しく中で、ある程度、トラブルには傾向が見えてきます。
貸主と入居者とのトラブルは『原状回復』と『家賃滞納』
基本この2つになります。
事例1 原状回復の取り決めをしていない。
実際にあった事例をご説明しますね。20年ぐらい賃貸をしていた倉庫が解約になりました。20年も前なので、貸主も借主も同時立ち会った担当者もいない。書類で原状回復についてちゃんと取り決めをしていない。という状況で弊社に相談がありました。
貸主と借主には双方の言い分がありますので、話がうまく進められない状況でした。私たちがそこで交通整理をした。という事例があります。貸主と借主が直接やり取りをできるのが理想なのですが、ちゃんと取り決めをしてしていなかったら、揉めてしまうと大変。すごく後味が悪くなってしまいますね。
事例2 家賃滞納 金の切れ目が縁の切れ目
金の切れ目が縁の切れ目という諺にもあるように、家賃滞納をすると借主との関係は一気に悪くなります。
入居審査の段階では滞納のリスクが少ないと思ったとしても、契約後には仕事量が減り家賃の支払いが困難になったりする。将来の予測なんて新聞やテレビ、大学教授など権威がある人でもできません。そこらへんの不動産屋なんかできるわけありません。
オーナーさんが直接管理していると借り主に対して情みたいなものがでてきます。しかし家賃滞納が起こると借り主とのやり取りがこれまでとは違うものになります。滞納している=質の悪い借り主になります。彼らは家賃を支払う意思があるように振る舞い、ずるずると居座ったり、荷物を残してトンズラみたいな結末になります。そこで裁判をしたとしても、時間と金額がかかり、支払能力がない借り主に支払督促・少額訴訟をしても無駄です。滞納をする人から家賃を回収することはほぼ無理。ないものはないんです。
家賃滞納が起きたらさっさと借主には退去してもらう。
しかしこれが中々難しい。というかオーナーさん自身も経験がないので、借り主とのやり取りができないというのが現実かと思います。
参考記事
【事例】テナントの家賃滞納で不動産屋を変えて募集をする。
管理を任せられる信用できる不動産屋とは?
家賃滞納などのトラブルを経験すると、管理を不動産会社に任せてみようと思うきっかけになるかもしれませんね。
どこの不動産会社に任せるのかを悩まれているなら以下のことを聞いてみたらいいかもしれません。
1.募集図面を比べてみる
募集図面を見せてもらうようにしてみると面白いかもしれません。オーナーさんの向き合い方、不動産会社の性格がわかることもあります。
2.お金のことを聞いてみる
手数料は法令で上限がありますし、礼金、敷金はどのように扱うのか聞いてみるといいでしょう。複数社聞いて『あれ』ということがあればその不動産会社は、まずいことしてるんじゃないのと考えられます。
3.契約書のサンプルをみせてもらう
多くの不動産屋は宅建協会の既成のフォーマットを使って契約を使います。滞納が起こった時の特約、原状回復の時の対応など、不動産会社で様々。トラブルにどのように対応しているか文章でわかることもあります。
自主管理をするということは、賃貸経営をすべて自分でするということです。営業、経理、クレーム対応、物件全体の維持管理などなど多岐にわたります。自分で不動産屋を運営するオーナーさんもいますが、それは所有物件が多い人に限っての話。
テナント募集だけ不動産屋を使うオーナーもいます。
入居後の管理については今回の記事で
入居後、毎月の管理費を不動産会社に払ってトラブルを回避するという選択もある
とを知っていただきたいと思います。
大事な不動産を維持するために、信頼できる不動産屋が見つけられるのが理想ですね。
この物件のレポートを書いた人 池田(宅地建物取引士)
不動産取引の仕事は13年。1年で倉庫・工場の現場確認を500件以上で首都圏を車で巡回。賃貸の倉庫・工場の仲介と検索サイト「貸倉庫東京R」ホームページの運営をしています。お電話いただければ、ほぼ私が対応させていただきます。マルチテナント型倉庫のことなら、不動産屋の中では知っていることは多いと思いますので、お気軽にご連絡いただければと思います。
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