土地の有効活用とは、マンションやアパートを建てるだけではありません。
ここではあえて、建物を建てない有効活用を提案したいと思います。
アパートやマンションには向かない土地や店舗用地で見込みがない土地でも、
一括駐車場や資材置場などで貸すという方法があります。
1.土地活用をすべき3つの理由
2.貸地(駐車場・資材置場)向けのオーナーさんとは?
3.貸地(駐車場・資材置場)3つの代表例
4.デメリットを理解して将来設計
5.おまけ:貸地の提案が少ない理由と伸びる需要
土地活用をすべき3つの理由
せっかく土地を所有しているのに、活用できていない方や
どうのように活用したらいいか分からない。
活用のしようもないし、お荷物だと考えていることもあります。
しかし、相続をして非常に大事なことだというのを実感すると思います。
理由1:固定資産税、都市計画税がかかる
土地を所有していると、毎年、固定資産税や都市計画税が課税されます。
理由2:何もしなくても維持費用がかかる
使っていない土地でも、何も手を加えないで放置しておくと雑草だらけ。
除草費用、清掃費用がかります。
理由3:放置された土地のトラブル
土地を放置しっぱなしだと不法投棄にあう可能性も高くなります。
勝手にクルマを止められたり、物を置かれたりなど。
そんな土地だと景観もよくないため、ご近所からの印象も悪くなりがちです。
なにも活用しない土地を持っているだけだと、「負の資産」になってしまいます。
「儲からないでしょう」と、放置している地主さんもいます。
しかし、土地を資材置場や駐車場で貸すということは
収益を上げるというよりも、税金分をカバーでき、
不法投棄や近隣トラブルのリスクを減らすことがメリットになります。
貸地(駐車場・資材置場)向けのオーナーさんとは?
建物を建てない土地活用方法として、一番に最初に思い浮かべるのは『駐車場』です。
同様に資材置場などの土地の一括貸しも考えられます。
メリットを上げてみると下記のようになります。
1.初期コストが低い(低リスク低リターン)
2.将来的に対応しやすい(売却する場合も柔軟に対応できる)
3.狭い土地でも活用できる
4.簡単・すぐに始められる
予算に合わせて手軽にできる有効活用
それがが貸地という土地経営になります。
不動産の有効活用に興味をお持ちのオーナー様でも、予算の事情は様々です。
そういった点で駐車場は、低コスト・低リスク
気軽にスタート可能ということが一番の魅力なのではないでしょうか。
貸地(駐車場・資材置場)3つの代表例
駐車場と言っても、その規模や種類はさまざま。
ここでは代表的な3例を説明していきます。
大前提として、
建物がなく借地権などの権利がない状態=更地(さらち)である必要があります。
それでは見てきましょう。
①月極駐車場 = 更地にして区切り線を引く
②コインパーキング = 運営会社に丸投げ
③一括駐車場(資材置場) = 更地にするだけ
①月極駐車場
低圧を掛けて砂利引きにすれば、貸し出すことが可能です。
アスファルト舗装、ライン引き・タイヤ止めをしたとしても
建物を建てるより圧倒的に少ない予算で済みます。
デメリットを上げるなら、
アパートと同じく、集金業務や解約手続きなどの手間がかかるということでしょうか。
また日常の管理で、清掃、違法駐車や不法投棄などのトラブル対策が必要です。
②コインパーキング
多くのコインパーキングは、
オーナー様とコインパーキング運営会社との契約で運営されています。
コインパーキングの最大のメリットは
管理や集金業務を運営会社に丸投げできること
運営前には
土地に合わせた調査、コインパーキングの設計・施工
工事開始前のご近所へのご挨拶や料金設定まで
運営が開始してからは
清掃・管理、解約時の撤去工事まで、基本的には全て運営会社が行います。
逆にデメリットといえば、大幅な収入は期待できないということ
言い方を変えれば、実際の稼働率・売上によって左右されないこと。
しかし運営会社も商売ですから、稼働率が悪かったら解約します。
③一括駐車場(資材置場)
一番簡単にできるのが、一つの土地を一つの借り主に貸す方法
資材置場やトラックの駐車場として貸し出す方法です。
メリットを上げるなら
①借り主が一人なので対応や管理が圧倒的に楽
②付加価値を付けて収益を上げれる
月極駐車場と同様に低圧を掛けて砂利引きにすれば、貸し出すことが可能です。
始めるのにコストがかからないのに
プラスαでメッリトがあります。
月極駐車場は複数人と契約をしますが
一括駐車場や資材置場は1法人(1個人)と契約になります。
そうすると対応するのは1法人だけ。貸主と借主 一対一の関係です。
トラブルがあった時など複数人対応しなければならないということはありません。
そして、月極駐車場やコインパーキングより収益を上げられる可能性があります。
例えばですが、アスファルト舗装にして簡易事務所を設置すれば
周辺の相場より高く貸せることも可能です。
月極駐車場やコインパーキングと比べて圧倒的に数が少ないので
付加価値をつけることで収益を上がることも可能な場合があります。
デメリットを理解して将来設計
駐車場や資材置場として貸すということは簡単だということは
ご理解して頂けたと思います。
一方でデメリットは何?と思われるでしょう。
デメリットを簡単にまとめるとこの2点になります。
税金の負担が多い
建物などが付随しないので、税制上の優遇措置がない。
そのため収益の部分ではメッリトは少ない。
向く土地、向かない土地がある
安易にできるからと言って、
事前の周辺環境調査や周辺の競合のこと調べる必要があります。
アパート経営などの賃貸住宅物件の場合、
オーナー様の急な環境変化で更地に戻すなどの土地転用する必要が生じると、
時間もお金も労力も多くかかります。
一方で駐車場を更地に戻すなどの土地転用が必要になった場合、
貸地で運用していれば、短期間で簡単に対応することができます。
『相続で土地を売却したい』
『将来的にその場所で住宅を建築したい』など
将来の予定がある方には
『月極駐車場』や『コインパーキング』などは向いている土地活用と言えます。
おまけ:貸地の提案が少ない理由と伸びる需要
少し話が脱線しますが
月極駐車場より収益の部分もプラスαで求めるなら
『一括駐車場』や『資材置場』という選択をご説明させていただきました。
土地活用の中において
土地を一括で貸すということは選択肢として注目されていない分野です。
何故か?
建物を建ててもらったほうが、儲かるから
多くの不動産屋、デベロッパーなど有効活用の話をする時は
建物を建ててもらうように提案をするのは当たり前と言えば当たり前です。
都内は特にですが、建物が高層化しています。
一言で言えば土地が少ないから、上に伸びていくのは必然でしょう。
東京への一極集中は明らかに顕著です。
都内では高層ビルの建築や
道路や水道、電気などのインフラ工事は常に行われています。
老朽化した建物をクラッシュ&ビルドするので
常に資材が必要で、運送するトラックだって必要です。
つまり
建築・工事ラッシュは
貸地が必然的に必要だということを表しています。
貸地が顕在的に需要があるのであれば
どこにトラック駐車場や資材置場があるのか?
皆さん気にしたことがないでしょう。
地図の上に簡単にあらわしてみました。
23区は土地が余っていませんので、それに隣接した場所が需要エリアとなります。
23区の中でも『足立区』『葛飾区』『江戸川区』などに行くと
トラック駐車場を見かけることがあります。
23区の中で土地を貸し出せば、引く手数多の状態になる確率は大。
23区でなくても、隣接した都市 具体的に言えば
埼玉だと『川口市』『八潮市』『戸田市』
神奈川だと『川崎市』『横浜市』
千葉であれば、『船橋市』『市川市』
このようなエリアでも需要は高いエリアと言えます。
そして貸地の使い方はどんなものがあるのか?
トラック駐車場はもちろんですが、観光バスの駐車場の需要もあります。
資材置場だと建築会社や電気関係や水道工事会社など、
生活に密接した企業が貸地を求めている傾向になります。
資材置場や大型駐車場用地は、
土地の有効活用から見てリスクの少ない不動産の事業になります。
解約後も転用が簡単にできますし、需要も今後も続いていく可能性が高いです。
この機会に『貸地』という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。
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