毎日様々な業種のお客様からお問い合わせがあります。本当に感謝しています。
食品工場のお問い合わせは多いですが、インターネットで検索しても物件数も少ない。
お客さんからは『検索をしてもなかなか見つからないので物件を探してほしい。』と依頼を受けます。
しかし、なぜこれほどまで物件が見つからないのか?
その理由を考えてみれば、選択肢が見えてくるかもしれません。
周辺環境の変化
まずは匂い。昔は住宅がなかったのに現在はマンションが新築でできたのでクレームがくる。
そして音の問題。セントラルキッチンでの搬入出が早朝や深夜など時間を問わず行う場合、周辺に気を使って作業をしなければいけません。
この理由から食品工場だった物件は解体され、周辺環境と同じアパート・マンションが建築されていくという流れになってます。
物件的に問題がある
検査済証がない物件物件がほとんど
倉庫や工場をセントラルキッチンに増改築しようとすると検査済証が必要になります。
(建物の工事が完了した段階で、建築主は検査機関(役所)に届出をします。その時に発行されるのが検査済証と言います。)
検査済証は建築基準法で取得が定められていたものの、2000年の段階では約40%ほどの低い取得率で倉庫や工場は1990年代に建てられたものが多く、検査済証の取得率は10%もないです。よって倉庫や工場は検査済証がない物件がほとんどだと認識してください。検査済証が発行されているということは物件のセールスポイントとなるわけです。
賃貸において、食品工場などで倉庫や工場を造作をする場合、内装工事屋さんが検査済証がない建物の工事を嫌がります。例えばですが、検査済証がないので違法建築と想定した場合、火災があったときに従業員さんが亡くなったということが起きます。その時の責任所在は誰なの?ということを工事業者は想定します。そのようなこともあり、コンプライアンスを重視する大手企業は、検査済証がない物件を借りるということが少なくなってきました。
(実際に食品工場を稼働している物件のほとんどが保健所と消防の許可で食品工場をやっています。)
まず物件を借りるにあたって「検査済証が必要なのか?」を確認することが必要になってきます。いい物件だから借りようと思っても検査済証がないから断念したという話もよくあります。
以前の記事でも検査済証に関係することを書いてます。
介護系(リハビリ・デイサービス)で倉庫を使いたいと思うのですが、、、
提案できることすれば、飲食店の居抜きを見つけるということも選択肢の一つに入れてみてもいいかもしれません。食品工場の居抜きを見つけるよりは、可能性がでてきます。食品工場より飲食店のほうが明らかに数は多いですからね。郊外であれば、ロードサイドのラーメン屋さんとかコンビニなど厨房設備が整ってますからね。
時間がかかるけど、準備はしておこう
食品工場の物件探しは、時間がかかることがほとんどです。
物件が見つからないから何社にも依頼をかける方もいますが、ほとんどの不動産屋は「物件がない」と思っているのでお客さんとみなしません。何社も依頼するよりかは専門的な知識がある会社に依頼するほうが近道です。
物件探しと同時に準備しておくことをまとめておきます。
1.工事業者を選定
物件を選んでから、工事業者を数社で相見積をとる。この方法は正直勧めません。相見積を取っている間に他の借り手がついてしまうこともあります。食品工場ができる物件というのは、スペックが高い物件になり様々な業種でも対応できる物件になります。物件選びを始める時に工事業者も決めてしまい、自分たちが設置する設備を伝えてある程度の投資金額を把握しておくことが必要です。
2.内見回数を少なくする
もう一度言います。食品工場ができる物件はスペックが高い物件です。何度も内見している間に他社が決めてしまうとケースはよくあることです。食品工場は造作が前提になり、確認する項目が多いので内見の回数が多くなってしまいます。しかしオーナーさんも待ってくれません。並べく内見回数を減らすために、作業をする現場担当、工事業者、社長さん(決済者)などが同日・同時刻に内見をして全員の意思確認を現場でしましょう。
経験則でお話すると、どんなお客さんでも何度も内見する方はいつまでたっても物件を借りることはできません。
物件が見つかるまでは時間がかかることがほとんど。しかし、すぐ動ける準備をしているテナントさんって意外と少ないです。なかなか見つからないということがわかると、トーンダウンして内見をしてからの動きまで遅くなってしまうのでしょうか?それだどせっかくのチャンスを逃すだけです。
(一回気に入った物件を逃したことのあるテナントさんは、失敗しているのでまぁ~動きが早い。)
貸倉庫東京Rでは食品工場を探しの依頼をお客様から受けると、まずはヒアリングをしっかりさせて頂きます。そこから正直に市場の状況をお答えし、エリアや予算その他も含めて物件をご提案しています。
不動産を分かりやすく伝えていきます。岡本でした。