賃貸でのトラブルで多いのが退去時の原状回復。
倉庫や工場は長期間利用することが多く、契約当時の状態は誰も覚えていないということが多い。
先日横浜で物件の引き渡しがあったので、その物件を例に見てみたいと思います。
中2階を造作している
スペースを有効に活用するため、中2階を造作しているケースが多くあります。
次のテナントのためにそのまま残しておいたほうがいいのか?
という疑問があります。
様々なテナント様を仲介していますが、次のテナントさんの多くは
中2階はいらない。
と答え方が多い。何故かというと
様々な商品を扱うため、中2階が邪魔になる。という意見が多いです。
庇(ひさし)は便利なんですが、、
庇(ひさし)は日除けや雨除け用の小型の屋根。
トラックを使うテナントにとったら便利なものになるので
借り主が造作工事でつけた場合、
次に入居するテナントにとったら、残してほしいということが多い。
しかし、覚えていただきたい知識があります。
庇は外壁の出幅が1m以下の場合は建築にはカウントされませんが、
1m以上突き出ている出ている部分のみ建築面積に算入されます。
どういうことかというと
庇を造作したことによって建ぺい率オーバーになるケースがあります。
厳格な処罰があるわけではありませんが、注意勧告を受ける可能性があります。
賃貸物件でコンプライアンスを重視する傾向が高い昨今
建ぺい率オーバーとわかっているのであれば、庇は撤去したほうが無難でしょう。
この物件は建ぺい率オーバーでなく、
前の借り主が撤去して次の入居先で利用しているようです。
床の状態はどうするのか?
倉庫や工場の床は車やフォークリフトで
汚れや傷(クラック)などが所々に目立ちます。
ポイントは入居前に写真を撮っておくこと
どうしても汚れやすく傷つきやすい箇所ですので
下記の点で入居前に取り決めを行うことが大事です。
①現状引き渡し、退去後オーナーが清掃するのか(経年劣化として扱うのか)
②洗浄してキレイな状態で渡して、キレイな状態で返してもらうのか
この取り決めをしていないため、揉めるケースもあります。
今回の場合は、オーナーさん負担で事務所の床は剥離洗浄。
一方で倉庫は現状のままという取り決めをしました。
【重要】契約前(入居前)の状態と把握する
原状回復は、あくまで「契約前の状態に戻す」こと。
しかし倉庫・工場の場合、数百万円単位は当たり前です。
余計な出費をしないため、何より貸主、借主双方のトラブルにならないため
契約前の原状回復の取り決めは非常に大事です。
倉庫や工場は長期間利用しているケースが多く
「どこまで原状回復すればいいかわからない」
という方もケースも増えてきてます。
最近では原状回復だけの立ち合いの依頼もあります。
費用はかかりますが、原状回復の相場からアドバイスも行っています。
契約時の不動産会社が倒産してどこに頼めばいいかわからない。
契約時に不動産会社を利用していなかった。
などお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
株式会社さかす不動産
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